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2022年7月の参議院選挙に際し公開質問状を候補予定者12名へ送付 回答を掲載

2022年7月に参議院議員選挙選挙が行われるのに際し、2022年6月14日に参院選候補予定者12名へ公開質問状を送付しました。
結果につきましては各候補予定者から回答が届き次第このページで発表致します。

質問内容

今回各候補予定者へ送付した公開質問状の内容は以下の通りです。


泊原発を再稼働させない・核ゴミを持ち込ませない北海道連絡会

代表 市川守弘

 

参議院選挙に立候補を表明されている方に対する公開質問状

 

 私たちは北海道内で様々な分野で活動する69団体が集まり活動している「泊原発を再稼働させない・核ゴミを持ち込ませない北海道連絡会」です。

 2020年から寿都町および神恵内村において、原子力発電環境整備機構(NUMO)により原発の高レベル放射性廃棄物(以下「核のゴミ」)の最終処分場選定に向けた文献調査が進められており、報道によると今秋にも寿都町と神恵内村に概要調査の適地があるとする報告書案をまとめるとされています。一方、北海道には「特定放射性廃棄物の持ち込みは…受け入れ難いことを宣言する」という条例があります。この核のゴミの受け入れについてのお考えを伺います。また北海道電力泊原子力発電所についてのお考えを伺います。

 尚、ご回答の内容は広く道民に公開させて頂きます。

 

 

質問1 2000年に公布された「 北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」について、あなたは遵守されるべきだと思いますか。①②③から選んで、番号を( )の中にお書きください。

 

  ①遵守されるべきだ  ②遵守する必要はない  ③その他   (  )

 

 ①②③それぞれを選択した理由をお書きください。書ききれない場合は別紙にお願いします。

 

 

 

質問2 寿都町と神恵内村で行われている「核ゴミの最終処分場建設予定地」選定に向けた調査について、あなたは概要調査に進むべきだと思いますか。

 

  ①概要調査に進むべきだ  ②概要調査に進むべきでない  ③その他   (  )

 

 ①②③それぞれを選択した理由をお書きください。書ききれない場合は別紙にお願いします。

 

 

 

質問3 北海道電力泊原子力発電所の再稼働について、あなたはどう思いますか。

 

  ①再稼働させるべきだ  ②再稼働させるべきでない  ③その他   (  )

 

 ①②③それぞれを選択した理由をお書きください。書ききれない場合は別紙にお願いします。

 

 

 

 

ご協力ありがとうございました。同封の返信封筒 あるいはメール添付にて、6月20日までにご返送くださいますようお願いいたします。

 

2022年6月14日


回答

 以下に各候補予定者からの回答を掲載します。

 回答を受け取った順に掲載し、郵便にて同じ日に受け取ったものは候補予定者氏名のあいうえお順に掲載します。


立憲民主党 徳永エリさんからの回答

質問1

 2000年に公布された「 北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」について、あなたは遵守されるべきだと思いますか。

回答 ①遵守されるべきだ

 

理由 幌延深地層研究センター設置を機に制定された道条例は、道民の総意であり、政府 は最大限尊重すべきです。寿都町、神恵内村による文献調査受け入れに対して鈴木知 事は、条例の制定趣旨とは相容れないとし反対の姿勢をとりました。また、道議会でも、 条例の制定趣旨を十分踏まえ、幅広い関係者の間で客観的な根拠に基づく冷静な議論が透明性の高い形で行われるよう求める決議を採択しています。 経済産業大臣が「反対なら先へ進まない」と言っても、誤解の余地のない「撤退権」や「拒否権」を担保する法的根拠がない以上、なし崩し的に調査が進められる懸念は払拭されず、このような知事の態度や道議会の決議は、道民の声を代弁するものであり 当然のことだと思います。調査受け入れをめぐる自治体や地域住民の意思、決断は、重たいものだと考えますが、財政難や人口減少に直面する自治体にとって本当に必要としているものは、処分場ではないはずです。

質問2

 寿都町と神恵内村で行われている「核ゴミの最終処分場建設予定地」選定に向けた調査について、あなたは概要調査に進むべきだと思いますか。

回答 ②概要調査に進むべきでない

 

理由 加藤官房長官(当時)は、寿都町・神恵内村の文献調査応募に関して、「どのような地域の合意形成を図るかは、地方自治体の判断に委ねられる」と述べましたが、巨額な交付金を用意しているにもかかわらず、文献調査の応募判断を地域に預け、国が関知しない姿勢を取ることは極めて無責任と言わざるを得ません。このような調査受け入れと電源立地地域対策交付金を引き換えに地域住民に対して苦渋の決断を委ね、地 域内や自治体間の対立と分断を助長する国のやり方は、将来に禍根を残すものです。 高レベル放射性廃棄物最終処分場の設置について国は、自治体や地域住民の意思・ 判断を確実に保証するよう、処分地選定プロセスに関わる最終処分法の改正や交付金制度の在り方を見直すとともに、NUMO による調査結果を公正で中立的に評価する第三者組織を設置する必要があります。それがなければ、調査に対する住民の信頼を得ることはできません。

質問3

 北海道電力泊原子力発電所の再稼働について、あなたはどう思いますか。

回答 ②再稼働させるべきでない

 

理由 泊原発は、原子力規制委員会の新規制基準に適合することはもちろん、実効性ある 避難態勢が確認され、関係自治体と住民の理解がなければ再稼働すべきではありません。今はRE100など再生可能エネルギーの導入が世界的潮流であり、電力供給における原発の役割・位置付けは経済性の観点からも低下しています。再エネによる売電で雇用確保・経済活性化を図るため、送電網や需要調整基盤を整備するとともに、 地域分散型エネルギーの導入に取り組むべきだと考えます。


日本共産党 畠山和也さんからの回答

質問1

 2000年に公布された「 北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」について、あなたは遵守されるべきだと思いますか。

回答 ①遵守されるべきだ

 

理由 同条例は、1980年代から続いた幌延での高レベル放射性廃棄物貯蔵施設の建設計画に対して、「生存権を脅かす」として道民が大きな反対の声を上げ、89年のチェルノブイリ原発事故ののちに、道民世論の総意によって打ち立てられたものです。「受け入れ難い」という文面ではありますが、むしろ道民による「受け入れない」という意思を宣言したものにほかなりません。核ゴミの調査は明らかに同条例の主旨を根本から覆すものです。同条例を遵守してただちに調査は中止すべきだと考えます。

質問2

 寿都町と神恵内村で行われている「核ゴミの最終処分場建設予定地」選定に向けた調査について、あなたは概要調査に進むべきだと思いますか。

回答 ②概要調査に進むべきでない

 

理由 第一に、両町村はともに、最終処分場に適していないと考えます。寿都町は黒松内低地断層が貫いており、神恵内村も豊浜トンネル崩落の原因となった脆弱な地盤が広がっているなど、およそ10万年にも及ぶ危険な放射性物質の処分地としては検討に値しない地域です。そもそも、地震大国の日本において深地層処分の適地が存在しないことは少なくない専門家指摘しており、日本学術会議も暫定保管を提言しています。地上における乾式保管は管理方法として確立されており、「深地層処分ありき」の「処分法」そのものが科学的に問題を抱えていると言わざるを得ません。
 第二に、民主的な意思決定のあり方で問題があるという点です。地元住民からは文献調査への応募・受け入れや実施に多くの反対の声が上がり、寿都町では、全員協議会の議事内容が隠蔽されたまま、町民が提案した文献調査そのものを問う住民投票も否定されました。道「核抜き条例」の主旨にも反しているうえ、万が一の事故の際には致命的な影響を被る道民の意思も問われていません。文献調査そのものがきわめて問題のある経緯をたどっており、その先にある概要調査に進むことも民主的であるとは到底言えません。
 第三に、巨額の交付金を用いて、まるで「札束で頬を叩く」かのように文献調査に20億円、概要調査に70億円という莫大な国費を投入する問題があります。地域が財政難で疲弊しているのは国策に起因するところが大きいのに、その自治体の窮状を見透かすように釣り上げる仕組みそのものが大問題です。本来安全性を第一に検討を進めるべき核ごみ管理のあり方をカネで歪めるものに他ならず、概要調査などを実施するまでもなく、今すぐ文献調査そのものも中止すべきです。

質問3

 北海道電力泊原子力発電所の再稼働について、あなたはどう思いますか。

回答 ②再稼働させるべきでない

 

理由 第一に、安全性の問題があります。泊原発の耐震強度は基準値進藤550ガルと、一般住宅(3000ガル以上)に程遠く、胆振東部地震(1796ガル)級よりはるかに小さい地震でも十分被災するリスクがあります。そもそも、敷地の1/3が埋め立て地で液状化のリスクがあるうえ、今年6月には札幌地裁が津波対策の不備を断じて運転差し止めを命じました。万が一の被災時には、30キロ圏内はもとより、道民全体がいのちの危機にさらされることは疑いようがありません。ウクライナ危機では原発が攻撃されて世界が恐怖に陥れられるなど、原発の危険性が白日の下にさらされました。老朽化が進む泊原発を再稼働するなど論外です。
 第二に、コストの問題です。原発の発電コストが太陽光などよりも高いことは政府も認めています。道民には全国で最も高い電気料金を請求しておきながら、泊原発には停止中の11年で8000億円・年間700億円に及ぶ維持管理・安全対策費を投入。100億から200億円ものの核燃料が輸入されています。これ以上原発にお金をつぎ込むことはまかりなりません。
 第三に、民主主義の問題です。2011年の福島原発事故の原因究明も避難生活を強いられる県民への補償もできていません。数々の不祥事のなか原発運転の事業者としての北電への信頼性もすでに失墜しています。こうしたなか、道⺠世論は一貫して再稼働反対が多数です。
 安全面、経済面だけでなく、民主的側面でも「失格」だと言わざるを得ません。再稼働はおろか即刻廃炉にすべきです。


国民民主党 臼木秀剛さんからの回答

質問1

 2000年に公布された「 北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」について、あなたは遵守されるべきだと思いますか。

回答 ①遵守されるべきだ

 

理由 当該自治体における条例は尊重されるべき。

質問2

 寿都町と神恵内村で行われている「核ゴミの最終処分場建設予定地」選定に向けた調査について、あなたは概要調査に進むべきだと思いますか。

回答 ③その他

 

理由 道内だから賛成・反対というものではなく、最終処分地選定に向けて調査に関しても地元や道民等の社会的な合意次第。制度上合意が形成され賛成されたら進むし反対なら進まない。

質問3

 北海道電力泊原子力発電所の再稼働について、あなたはどう思いますか。

回答 ③その他

 

理由 審査基準をクリアし地元合意が得られた場合に脱炭素に向けて火力発電等を順次停止することを想定すると安定的な電力供給のために再稼働させる選択肢はあると考える。


立憲民主党 石川知裕さんからの回答

質問1

 2000年に公布された「 北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」について、あなたは遵守されるべきだと思いますか。

回答 ①遵守されるべきだ

 

理由 条例を遵守することは当然である。

質問2

 寿都町と神恵内村で行われている「核ゴミの最終処分場建設予定地」選定に向けた調査について、あなたは概要調査に進むべきだと思いますか。

回答 ②概要調査に進むべきでない

 

理由 核のゴミは受け入れ難いとしているため、調査は不要。

質問3

 北海道電力泊原子力発電所の再稼働について、あなたはどう思いますか。

回答 ②再稼働させるべきでない

 

理由 原発ゼロをめざしている。


幸福実現党 森山よしのり さんからの回答

質問1

 2000年に公布された「 北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」について、あなたは遵守されるべきだと思いますか。

回答 ③その他

 

理由 高レベル放射性廃棄物に関する「地層処分」の処分地域の選定にあたっては、安全性について地元住民の理解が得られるよう努めるべき。同時に、核物質を消滅する核変換技術などの開発を推進すべきと考える。

質問2

 寿都町と神恵内村で行われている「核ゴミの最終処分場建設予定地」選定に向けた調査について、あなたは概要調査に進むべきだと思いますか。

回答 ①概要調査に進むべきだ

 

理由 原発は安価で安定的な電力の供給体制に必要不可欠であり、これを使い続けるには、いずれかの地域を最終処分場として選定することは必要不可欠となる。地域の意見に反して最終処分場を選定することはそもそもできない。安全性に対する懸念を払拭しながら、概要調査は進められるべきと考える。

質問3

 北海道電力泊原子力発電所の再稼働について、あなたはどう思いますか。

回答 ①再稼働させるべきだ

 

理由 電力の安定的な供給を確保し、道民の生命、生活、経済活動を守るためには泊原発の再稼働は欠かせない。泊原発はすでに世界最高水準の安全対策が施されていると考える。


NHK党 浜田さとし さんからの回答

質問1

 2000年に公布された「 北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」について、あなたは遵守されるべきだと思いますか。

回答 ①遵守されるべきだ

 

理由 順守すべきです。核のゴミは住民感情も問題もあり本州は本州で処理するのが最適であると思います。ここで「住民感情も」という点についてお話しします。この近代の世の中は分業によって成り立っています。例えば、私たちが今使っているスマフォやテレビなどの電化製品は、様々な工業部品で出来ており、それはもっぱら北海道以外で生産されています、一方で北海道は、道民が食べきれないほどの食料を生産しており、それを本州に送っております。この様に発達した国家は良い意味での分業がなされており、それかが豊かな生活を支えています。ただ核のゴミだけは単なる経済学的な分業論で進めると禍根を残します。

質問2

 寿都町と神恵内村で行われている「核ゴミの最終処分場建設予定地」選定に向けた調査について、あなたは概要調査に進むべきだと思いますか。

回答 ①概要調査に進むべきだ

 

理由 調査だけなら良いと思います。なぜなら調べないと解らない事が多いからです。でもそれが既成事実となって処分場決定に進まない事だけは求めます。私は工学者なので工学的視点で言うのなら、地中奥深くに処分する放射性物質は安全で地表には何ら影響は有りません。もしも微量な放射線を問題視するなら、温泉地の地面からの放射線、石炭や墓石からから出る放射線、航空機に乗った際の被ばくも問題にしなければなりません。一方、感情的視点で言うのなら、いくら安全でも自分の家の下にゴミが埋まっているのは気分的に嫌なものです。ともかく、これについて私自身は答えを持ち合わせておりません。ただいえるのは全ての情報はオープンにして、専門家だけで密室で決まる事の無いようにすべきです。

質問3

 北海道電力泊原子力発電所の再稼働について、あなたはどう思いますか。

回答 ①再稼働させるべきだ

 

理由 泊原発は稼働すべきです。私は工学者なので工学的視点で言うのなら、原発は止まっていても動いていても危険度にさほどの差はないからです。であるならなら稼働すべきです。CO2の削減となり現時点では地球にやさしい電源となります。さて止まっていても危険というのは、そもそも制御棒という部品が、燃料棒から出る中性子を吸収する事で連鎖反応を抑えているだけで、この制御棒が何らかの外力で破壊されれば、たちまち核分裂の連鎖反応が開始されます。結局は同じなのです。これは感情的視点で考えても稼働すべきです。