2025年8月1日付で原子力規制委員会に対し、7月30日に原子力規制委員会が審議を十分に尽くすことなく北海道電力泊原発3号機の安全対策が新規制基準に適合しているとする審査書を了承したことに強く抗議し、承認の撤回を求める抗議文を提出しました。
また、8月1日午後に抗議文提出につての記者会見を行いました。
原子力規制委員会への抗議文
2025年8月1日
原子力規制委員会
委員長 山中伸介様
泊原発を再稼働させない・核ゴミを持ち込ませない北海道連絡会
代表 市川守弘
抗議文
私たち泊原発を再稼働させない・核ゴミを持ち込ませない北海道連絡会は、7月30日に貴委員会が審議を十分に尽くすことなく北海道電力(以下「北電」)泊原子力発電所3号機(以下「泊3号機」)の安全対策が新規制基準に適合しているとする審査書を了承したことに強く抗議し、審査書の承認を撤回されることを求めます。
審議が十分に尽くされていないと私たちが考える理由を以下に述べます。
北電は泊原発の沖合に32㎞までの活断層を仮定し、予想される規模は、M7.3としました。しかし、積丹半島沖合の海底活断層を変動地形学的手法によって検討すると、長さは60~70㎞、地震規模はM7.8が想定されます。貴委員会は「審査ガイド」において、地球物理学的手法と、変動地形学的手法を独立に評価すべきことを規定していますが、変動地形学的手法を退ける北電の考え方を容認しました。
また、北電は海底活断層が動いた場合、岩盤が最大1.28m隆起すると想定しながら原子炉などの安全は損なわれないとしていますが、原子炉本体以外の原発関連重要施設は前浜の埋め立て地に建っており、大きな地震が来た場合、不等沈下や液状化により配管その他に重大な損傷を与えることが予想され、最悪の場合は冷却機能を失う可能性があります。
北電は活断層の可能性が高いF1、F4、F11のうち、F4、F11についてはまともに調査を行っておらず、F1については貴委員会が2018年に活断層であることを認定していましたが、2020年以降、北電のずさんな主張を認めて方針転換をしました。
なお、貴委員会は、「泊スペシャル」として、事前に技術的課題を整理し、北海道電力に提示する形で審査を進めました。自力で審査に臨めない電力会社に、原発を稼働させ、万一の事故に対応する能力があるのかを考えるとき、道民としては恐怖を感じざるを得ません。また、貴委員会は北海道電力の申し出を受けて、核燃料を積んだ船が出入りする新港を審査対象から外しました。このように安全性よりも審査を進めることを優先する姿勢は「国民の安全を最優先に、原子力の安全管理を立て直し、真の安全文化を確立」するという貴委員会の組織理念に背くものです。私たちは、貴委員会の審査において、私たち道民の命と生活の安全が尊重されなかった、人権が軽んじられたと感じています。
私たちは貴委員会が泊原子力発電所3号機の「審査書案」を承認したことに強く抗議し、貴委員会が設立当初の組織理念に立ち返り、審査書の承認を撤回されることを求めます。
以上
参考リンク
・泊3号機の審査適合「撤回を」 市民団体、規制委に抗議文:北海道新聞デジタル
・「海底活断層の問題など…まだまだ審議続けるべき」泊原発3号機 安全審査合格に市民団体が抗議文提出 HTB北海道ニュース